2010年2月の便り  HOMEに戻る

2/28 塚本さんから、「田植え前除草」

 堀野さんのお便りに、田植え時に枕地を均平する装置(すみならし、まくらっこ等)を
かけながら田植えしたら、除草機を必要としないほど抑草効果があったというのがあり
ました。だれかがそういうことをしてくれたらいいなと思っていたら堀野さんが試してくれたので
本当に本当にうれしかったです。田植え前の抑草作業を考えることは大切と思います。

 私は、ロータリーで2回代掻き法なるものをやったことがあったのですが、
やはりコナギだらけになったので、それ以後は手間も掛かることもあり、関心を示しませんでした。
 昨年の春、今度はドライブハローで、一番浅い代掻きの設定にして代掻きをしました。
すでに生えていた大きな葉っぱを数枚付けたコナギの上をドライブハローをかけても、
コナギは全く影響を受けないくらいでしたので、かなり浅かったのではないかと思います。
 翌日、風下に発芽したコナギがびっしり吹き寄せられていました。それをレーキですくい上げました。
 その後はほんの僅かなコナギしか生えてきませんでしたが、クログワイに覆われて稲刈り前に
草刈機でクログワイ刈をしたことは以前に報告したとおりです。
 私は今、ドライブハローをごく浅くかける代掻き法を見直しています。代掻き間隔は当地で5日ぐらいが
いいかなと思っています。昨年うまくいったのは、トロトロ層があったから泥が舞い上がりやすかったのだろう
とも思っています。田植え後に除草機を掛けたらもっと安心だと思います。

2/28 塚本さん、「無施肥について」
 改良種ではなく、在来種の草姿を持った品種を使うのも手かもしれません。
 草丈が高く、葉が横に伸びて群落の下部を早期に遮光できたら、
稲以外の草には有利だと思います。以前、香り米の稲を作ったら、
背が高く、びっしりあったコナギなどが、秋には全く姿を消していました。
 在来種だと、肥料はたくさん入れたくても入れられません。
 これは日本ではありませんが、毎年、無農薬・無施肥(高くて買えない、そもそも身近には売っていない)で
在来種の稲を作って収量は3〜4俵でした。
 
                     おわり

2/27 福井の東出さんから「こんな消費者もいますので…」
東出@福井の新米兼業農家です。 
 
先日 テレビで ピーナッツアレルギーのことをやっていました。わずかなピーナッツのカスや粉末で呼吸困難になり、命の危険にさらされる人がいる。その子は 小さい頃からそういう状態なので 食品には親も含めて細心の注意を払っている。ある日 その子が、食べたお菓子で発作を起こしてしまう。お菓子には一切、ピーナッツの表記はない。調べてみると そのお菓子を作っている工場の隣のラインでピーナッツ入りのお菓子を作っていてその極微量の粉末が飛散して混入したためらしい。
 
この話はピーナッツアレルギーの話ですが、化学物質過敏症の人にとっては 化学肥料はもちろんのこと、有機栽培における家畜の糞尿堆肥使用や菜種油粕・米ぬかも気を付ける対象らしいです。家畜の飼料が化学肥料で育てられていたり、菜種油粕や米ぬかが慣行農法で作られたものだったりすると体が受け付けないとか。もちろん これだけが原因とは 言っていませんよ、念のため。
 
消費者=健康体」とは 限らないって事です。この様な消費者もいらっしゃるということで。頭の片隅にでも 置いといて頂けるとありがたいです。
  
アレルギーついでに これもテレビでやっていたらしいのですが 「乾燥牛糞がアレルギーに良い」とか。
なんでも家畜の糞には「エンドトキシン」が含まれているそうで 花粉症アトピーアレルギー喘息を予防する効果があるとか。 
 
ところで、腐ることが良いことか悪いことかは おいて置くとして、うちで作った無施肥ほったらかし農法の野菜は腐らずに干からびました。
春には じゃがいもの横にマメ科緑肥のヘアリーベッチを蒔く予定です。 これは 腐るんだろうか?
 
最近は暖かな日が続いて 田んぼのヘアリーベッチの生育が勢いづいてきました。今年は コナギをどれだけ残すかによって窒素量をコントロールする実験でもやってみようかな?
でもこれって「除草剤を使わない稲作り」になるんだろうか?(笑)

 
2/27 会津の一石さんから「みどり米を譲っていただけませんか」
会津の一石です。
赤木さんの
 だってみんながおいしいと言って食べている牛や豚のウンチですよ。
ウンチが危ないのだったら、肉はもっと危険でしょう。でもそっちはおいしいと言っておきながら、
ウンチを堆肥にして使うことはいけませんか?
おたくは牛乳・牛肉・豚肉・卵なんか食べないのですか?
ウンチは土に戻さないで、海に流すか山の谷に捨てるのがいいと思われますか?
このフレーズに拍手
 
浜田さんは農友にあえましたか
 
さて、取引先より色のついたお米無いかなと問い合わせがありました。
くろまい 赤米は手配がついたのですが ほかの色も欲しいとのこと
みどり米があったような ほかの色を作っている人いませんか。量は1色
30キロくらいです。希望のお値段があれば 
こちらまで
mac@pc.117.cx

2/27 お米の勉強会の村山さんから「現代農業 07 年 3 月号」
皆様   お米の勉強会の村山です
 何時も突然関係のないことで皆さんの議論に割って入ってご
めんなさい。
 早速ですが、先日兵庫県の元生野鉱山付近の学校給食にカド
ミ汚染米、という記事が出ていましたね。
 その記事のことで、農家自身でも、消費者でも簡単に自分の
田んぼやお米の、または自分がいただいているお米のカドミ含
有量を調べることができるという提案のお電話を、妙高の中島
秀治さんという方からいただきました。
 そして、中島さんから具体的な方法等の資料が届きました。
中に、現代農業の07年3月号の記事の一部が入っていました。
後は専門的な資料でちゃんと読まないと分からないものでした
が、もしかして現代農業でしたら分かりやすいかと思って、皆
さんのお力をお借りしたくてメールを致しました。
 どなたか現代農業07年3月号をまだお持ちになっている方は
いらっしゃらないでしょうか?
 もしお持ちでしたら、カドミの記事のところをコピーして、
村山までお送りいただけないでしょうか、お願い致します。カ
ドミのページには、テスト法ばかりではなく、JA秋田ふるさと
の記事が載っていまして、そっちの方ももっと詳しく知りたい
のです。家に届いたコピーのページは332と333ですので、その
前後数枚かと思います。よろしくお願い致します。

 ご存知の方もおいでのことと思いますが、秋田は昔から突出
してカドミ汚染米が多く出てきた地域ですが、もう20年近く前
になってしまうでしょうか、秋田県は国の検査よりもっと沢山
の、というか、出荷するすべてのお米のカドミ検査を独自にす
ると決めました。それが具体的にどう進んでいるのか、知らな
いままに来ましたが、この記事を垣間見ますと、確かにやって
いるように思いましたので、その詳細を知りたいのです。
 また、余談ですが、長野県白馬村でこれもだいぶ前になりま
したが、思いがけない所から高濃度の汚染米が出て驚いた長野
県と農協は、独自に地域を限定する検査を繰り返し、その間そ
の地域を確か減反として扱いました。そして、ここ2〜3年前に
ほぼ狭い地域を固定できたそうで、その地域はお米を作らない
で、食用にならない花卉栽培に切り替えたと聞きました。
 この白馬村の、県と農協と村が一緒になって自発的に公開で
カドミ問題に取り組んだ姿勢こそが消費者の信頼を得るものと
、応援に白馬村に出かけました。原因は、カドミの専門家の畑
明郎先生によりますと、戦時中か、もっと前に埋蔵量を知るた
めに白馬の大雪渓近くを試掘したのだそうです。結局経済的に
メリットがなかったのか、その後はなにもされなかったそうで
すが、試掘の際に掘り出された鉱石と共にカドミも出てきて、
松川に流れたのだろうとのことでした。でも、県がその後それ
が原因と認めたかどうかは、分かりません。

 カドミは水を張っている限りお米が吸うことはないそうです
が、中干しをきつくすると一気に吸うそうですね。でも、現代
農業の記事の見える部分によると、溝切りをしておけば大丈夫
のようですね。
 
 カドミ米で危険なのは消費者ではなくて、その田んぼの持ち
主である農家の方ですね。少しの努力で、田んぼの状態を知り
、稲の状態からもやれることが分かるというのはいいことと思
います。

 長くなりました。どなたか記事をお持ちのことを願っていま
す。
 送り先は、〒663-8187兵庫県西宮市花園町11-2 
       村山日南子 TEL0798-48-0365 です。
よろしくお願い致します。

2/25 千葉の高柳さんから「Re赤木さんから・引っ込んじゃダメ」
赤木様皆さま
 ありがとうございます。高柳@おかげさま農場です。
 
  赤木さんの「引っ込んじゃだめ!」に大いに励まされました。
白状しますと、おかげさま農場の仲間内では、そんなことないよなあ、かえって不自然だよなあ!
が結論なのです。
 関谷さんの、腐ることはいけないのか、も読ませていただきました。
実は、日頃当農場に訪れる皆さんには「腐るものはいいものだ」「腐るものを腐らないうちに
食べることを知恵として我々の先祖は生きてきた」などとほざいてきたのです。
 
 消費者本位については全く同感です。国や県も生産者の目線などまったくありませんね。
そこで引っ込んでいては大和男児に笑われますので、もっと修行したいと思います。
今後も未熟なところを叱咤してください。
 
還暦を過ぎ、そろそろ隠居かな、などと頭をかすめていましたが、うるさいじいさんになって
生きるほかないと思います。赤木さんのパワーに少しでも近づこうと思います。

 
2/24 神奈川の今井さんから「お米の無施肥栽培」
神奈川県の今井です。
 私は農家を始めてから2年間、お米を無施肥栽培しました。
 無施肥にしたかったのではなくて、肥料を買う余裕がなくて結果、無施肥でした。
 1年目は喜寿というお米を株間、条間30センチの手うえをしました。この田んぼは5俵取れました。
 他の田んぼでキヌヒカリを機械で植えました。この田んぼは水が来なかったりで恥ずかしいできでした。
 コンバインに稲が引っかからないほどの稲しか育たないところもありました。記憶は定かではありませんが、3俵取れなかったと思います。
 2年目は、1ヘクタールを無施肥無農薬しました。その年は、3俵から4俵の収量でした。
 
  私の少ない経験から思う事は、田植えから出穂までの期間が50日や60日の地域では、
 無施肥栽培で地域の反収に近づくのは難しいのではないかと思います。

2/24 長野の関谷さんから「腐るのはいけないのか?」
御無沙汰しております。長野県佐久穂町の関谷です。
田んぼのほうは鹿害に悩まされ今年はついに田んぼの縮小を決めました。

このたび赤木さんや高柳さんの無肥料栽培に関しての考察を呼んでて、
いつも思っていることを書いてみました。

インターネットで「有機野菜」と検索すると必ず上位に来るのが「有機野菜は危
険!」が謳い文句の無肥料農法の販売サイトですね。
「有機野菜」というキーワードで検索してくる消費者を「有機野菜(は危険)」とい
うキーワードを
HP中にこれでもかと詰め込むことで検索上位に食い込んで商売をしてる業者です。
高柳さんの御指摘した
「無肥料栽培のお米はいつまで経ってもそのままで有機栽培のお米の方が早く腐って
しまう。むしろ慣行栽培
の方が長持ちする。」をHP上で展開して。
「有機は早く腐る!」「だから有機は危険!」と誘導しているものです。

「早く腐る→危険」この論理は一見納得しちゃいそうです。

でも面白いもので、これと真逆な動画がむかしyoutubeで流行りました。
マクドナルドのハンバーガーと普通のレストランのハンバーガーをそれぞれカメラの
前に放置してその腐敗を比べるものです。
結果としてすぐに腐る普通のレストランのハンバーガーに対してマックのはなかなか
腐らないのです。
これをみて視聴者は思うのです。
「マックのハンバーガはー腐らない!」「だからマックは何か得体のないものからで
きてて危険!」と。

この片や「腐る→危険」と「腐らない→危険」の論理の違いは何かというと、
考えるに実験の結果を「どう印象付けるか」の違いのような気がします。
実験の結果や過程なんか実はどうでもよく、情報の操作者が印象付けたいことを印象
付けるのが目的なんじゃないでしょうか。

ちなみにマックの実験を種明かしすると、
それぞれのハンバーガーをカメラの前に置くときにレストランの物は素手で掴んでカ
メラの前においているのに対し、
マックの物はマックの容器を掴んで置いているのです。
レストランの物だけは素手から雑菌が付いた可能性が大いにあるのです。
もちろん、レストランとマックの調理環境の清潔さとかも影響しているかもしれませ
ん。
愛情をこめて手ごねで作ったハンバーグを丁寧に素手で重ねて作ったハンバーガーと
システム化された工場から運ばれてきて機械的に作られていくハンバーガーに違いは
腐敗実験にも影響するでしょう。

私はマクドナルド愛好家でもなんでもないですが、この実験はあまりにもマックに対
して不公平といわざるを得ません。
この動画は権利者の申し立てにより現在は削除されていますが、
この動画を紹介しているようなブログ
http://teachtube.blog56.fc2.com/blog-entry-959.html
上記のような場所では
「マクドナルドの商品はかなりの日にちが経っても腐敗していません。
というか、フライドポテトは全然腐敗していません。いったいどんな保存料が入って
るんでしょうか…。」
と完全に動画作成者の意図に嵌っています。


無肥料農法と有機農法の腐敗実験もそうです。
3つ疑問があります。

1.私達はこの比較実験がどれほど公平な環境下で行われたかを知りません。
意図的にしろそうでないにしろ、不公平な実験が行われた可能性は十分考慮すべきで
しょう。
(例:スーパーで買ってきた有機野菜と自分の農場の採れたての無肥料野菜を比べ
た)

2.植物体内のアミノ酸量は影響しないのか?
窒素が不足していれば「人間にとっても病害虫にとっても」栄養となる旨み成分のア
ミノ酸やたんぱく質が十分に生成されず、
むしろ、炭素と水素と酸素だけで構成できる炭水化物からなる繊維質が多いのは想像
できます。
大げさな話、繊維質だらけの稲の葉と旨みたっぷりの小松菜の葉じゃ、小松菜の葉の
ほうが早く腐るのと同じです。
もちろん小松菜と稲の葉のどっちが美味いかは皆さんの知る限りです。

3.そもそも早く腐ることはいけないのか?

以上です。

ちなみに
私の田んぼの水は標高2000m近くの遊水地から塩ビ管を通って
富栄養化などすることなく来るのでとても無肥料栽培は無理そうです。

昔は森の中の土側溝を通っていたからまだ養分も入ってたかもしれませんが。。。
その上、水温も2000mの貯水池のまま。。

あさひや農場 関谷航太
農場ホームページ
http://asahiyanoujou.jp

●やまちゃんから「Re腐るのはいけないことか?」
 なんでもばらしちゃうやまちゃんです(笑い)
お米の勉強会IN岡山でのこと。
中道さんや東さんとカメムシの話をしていて、
中道さんが、
「無施肥の田んぼは、収量も少なかったけど、カメムシの被害がなかった。」
など、いろいろ中道さんの観察を話された後、ぽつりと、
「でも無施肥の田んぼのお米は美味しくないんですよ」
と言われると、隣の東さんが、
「そうそう、うちでもそうなんですよ」
 
どやどやと、そのまま会場に行く流れになってしまったので、
それ以上の追求はなし。
畑さんに聞こうと思いながら、酔っぱらって聞くのを忘れていました。
関谷さんの言われる
植物体内のアミノ酸量は影響しないのか?」
と関係あるのか、どうか?
高柳さんの追試が楽しみです。
 
2年ほど前に。試験場の大西さんに、
「消費者から、水につけておくと、有機のお米は腐らないけど、化成で作ったお米は腐る、
と言う問い合わせがあったけど、どう思う?」
と聞かれたので、
「さあ、そんなことはないと思いますけどねえ、
そう思いたがる人が人がいるだけじゃないですか?」
と、答えたんですけどねえ。
 
2/23 島根の堀野さんから「出雲神話の里・リンゴ村からの編」
玄米500kg/10aには、水分約75kg、チッソ約5kg、リン酸約3.5kg、カリ約1.5kg、
石灰約0.07kg、苦土約0.8kgくらい含まれています。

リンゴは、2トン/10aにつき、水分約1.7トン、チッソ約0.7kg、リン酸約0.5kg、
カリ約2.6kg、石灰約0.07kg、苦土約0.08kgくらい含まれていると思います。

リンゴはカリがやや多く、石灰は両者ほぼ同じです。カリは地中の岩石から
供給されるものが少なからずあり、石灰も簡単に補給できるのでとりあえず
別におくとします。そうすると、リンゴ果実の1年間のチッソ・リン酸・苦土の
吸収量は、玄米の1/7くらいということになります。

大雑把にいうと、稲が1年間無肥料で作れる土地なら、リンゴは7年間くらい
無肥料でいけるという計算になります。リンゴなど果実類にくらべ、
稲・麦・大豆等の穀類は、種子を生産するため、カリ以外の肥料を
た〜くさん吸収するのが特徴のようです。

リンゴの芯には黒い種子があります。あの種子を500kgほど収穫するのと
同じような負担がかかるといえるかもしれません。

とはいえ最近の平野部や干拓地をみると、用水にかなりのチッソ、リン酸、カリ、
石灰、苦土等が含まれているようです。少量の鶏糞あたりを補えば、
あえて自然農といわずとも、毎年それなりの稲ができるのではないでしょうか。
  島根県飯南町 堀之内農園  堀野俊郎

2/23 岡山の赤木さんから「引っ込んじゃダメ」
赤木@菜の花です。
千葉の高柳さんが受けた質問
  「動物性堆肥は使っていますか。」
  「動物性の堆肥は良くないと聞いたのですが」
 
フムフム、一見納得。肉骨粉は除外して・・・
でもここで引っ込んでいたのでは大和男児が笑われる。
私だったらここはいっちょう打って出てみるでしょう。
 
 だってみんながおいしいと言って食べている牛や豚のウンチですよ。
ウンチが危ないのだったら、肉はもっと危険でしょう。でもそっちはおいしいと言っておきながら、
ウンチを堆肥にして使うことはいけませんか?
おたくは牛乳・牛肉・豚肉・卵なんか食べないのですか?
ウンチは土に戻さないで、海に流すか山の谷に捨てるのがいいと思われますか?
 
 最後の一行まで言ってしまうとお客は逃げるかも知れないからほどほどに。
とかく生産者は言われっぱなし。
消費者庁も消費者の味方はしても、生産現場を知った上で生産者を保護するなんて発想は
からっきしないでしょうね。
 世の中はとかく消費者有利に動いています。
農業に限らず、お菓子もジュースも医薬品だって車だって製造側がやられます。
 
 昨年春に神戸の灘区というところでお話させていただきました。
開口一番、無農薬の野菜や米を求めるなんざ〜、思い上がりだよ。
あなた方は蚊が出たらキンチョースプレー、ダニが湧いたらバルサンゼット、
タンスには亭主元気で留守がいいのゴン、吊るしているでしょうが・・・・
全部ピレスロイド系の殺虫剤ですよ。農家が使えば農薬なんです。
 
 豊かで快適な暮らしのために身近に農薬を撒いておきながら、
農家には使わないで米や野菜を作れというのは、おかしいんじゃないの?
勝手なときには使っておきながら、てめーが口に入れるものには使うなってか?
地球的規模から観たら人間のおごり、エゴではないですか。
以下略
 
 主催者も最初はびっくり。この講師はなんちゅうことを言い出すんじゃ・・・
最後は良かったと、喜んで下さいました。
 
高柳さん、こんなところですよ。
言うことを前もって考えておけば、怒らさない程度に反論できます。
意見を言うことでつながりが深くなるかもしれません。
 
                     赤木歳通
 
2/22 長野の小牧さんから「除草剤に頼らない稲作りの「百姓地図」への参加のお願い」
初めてメールさせて頂きます。
長野県伊那市で兼業農家で米作りを営んでいる小牧と申します。
時々、この「除草剤を使わない稲作り」の皆さんの取組みを拝見し、
参考にさせて頂いております。
 そこで、取組みリストの片隅に私も掲載して頂きたく、メールしました。
ぜひとも「百姓マップ」への掲載をお願い致します。

ホームページアドレス: http://e-minori.net   米農家中西です。
以上、ご検討宜しくお願い致します。
長野県 伊那市 富県  
小牧 久幸
 
●やまちゃんから
メールありがとうございます。
早速掲載させていただきました。
 
さて、小牧さんからのこのメールをHPに掲載させてもらってよろしいでしょうか?
もし了解いただける時は、御連絡下さい。
また、「HPの宅配便」と称して、皆さんからのお便りを登録されたメンバーに、
手作りメーリングリストの形で、配信しています。
HPを開かなくても、更新内容がわかるようになっています。
もしよろしければ、メンバー登録してください。
メンバー登録と言っても、「HPの宅配便を送ってください」というメールを送ってもらうだけですが、、、

 
2/20 千葉の高柳さんから「赤木さんのご意見を拝見して」
赤木さん、みなさん   高柳@おかげさま農場@千葉です。
 早速のご意見ありがとうございました。
赤木さんのご意見にやにやしながら(節操がないですね)拝見しました。
 実は私も赤城さんの意見に限りなく近いのです。その昔?複合農業とかいわれた
牛を飼い、豚も飼ってそれを堆肥場で発酵させて田畑に施しての農業です。それが、
ある意味で有機農業の原点ではないか、と考えたりしてきました。
 その昔、武蔵野の地方は、地力がなく畑の面積と同等のナラやクヌギの林を所有し
その落ち葉を集め、牛やニワトリの糞を混ぜながら堆肥を作り畑を肥沃にさせてきた。
そうして地力の維持を図って人が住んでこられた。という歴史もあります。
 そうしたことによって地力を維持し食の確保をしてきたことを思うと「そうはいかないよ
なあ!」と思うです。
 最近当農場に問い合わせがあります。「動物性堆肥は使っていますか。」
「動物性の堆肥は良くないと聞いたのですが」といった質問です。
 
当農場は会員農家25名、市内の畜産農家の豚や牛糞を自分の畑の近くに運び
堆肥場を設置して堆肥作りをして無農薬栽培をして来ました。
 木村さんの論からすると私達の農法が聞きようによっては、全否定になってしまいます。
堂々と言われると困ってしまいます。
 木村さんの講演の中でスライドで自然農のお米と有機栽培のお米と慣行栽培の
お米と3種類を水につけておいた実験結果が紹介されていました。自然農のお米は
いつまで経ってもそのままで有機栽培のお米の方が早く腐ってしまう。むしろ慣行栽培
の方が長持ちする。というものです。これがどういう意味を持つのかよく分からないので
すが、 これならば私もできそうなので、実験をしてみようと思います。
 2.3ヶ月かかりそうなので結果が出たら報告します。
赤木さんの排泄物を循環させる理論がなくてなんだ!に賛成です。私もそう思います

2/20 和歌山の浜田さんから「農閑期の旅行 農友に会いたいゾ」

今年は沖縄へ

来る

2/23から2/26まで滞在します

沖縄の農友に会いたい

 

ハトポッポの基地問題が不安だからです

なんちゃってなのですが

 

前に古川さんも言ってたけど。「会ってんぼ」

古川さんは農友に会えたのかなあ

 

浜田/(和歌山)

 

http://www.zb.ztv.ne.jp/kamu/

 

2/19 岡山の林さんから「RE:お米の勉強会でのこと」
皆さん今晩は、
皆さん、岡山におこしいただきまして有難うございました。
朝日の水加減を見たり、ニンジンジュースを作ったりと、講師の先生方の話はあまり聞けませんでした。
食事の時は、西田先生と近くの席だったので、植物の根からの鉄の吸収について聞いてみました。
私は、3価の鉄は通常の圃場では不溶性なので、可溶性の2価の鉄を吸収していると
思っていたけれど、2価の鉄はあまり吸収しないのですね。3価の鉄を有機の酸で可
溶性にして吸収していたのですね。根から酸を出すのですね。細胞に運ぶ時は3価の
鉄イオン、細胞内では2価の鉄、と常に酸化還元をコントロールしているのですね。
ヘモグロビンの中心にある鉄は2価の鉄、ヘモグロビンと分子式の非常に似ているク
ロロフィルの中心にあるマグネシュウムも2価ですね。
光を受け取るのはこれで良いけれど、マグネシュウムには d 軌道がないので、有機
物の合成や脊椎動物の酸素の運搬には d 軌道のある鉄を生物は選ぶように進化したのでしょう。
d 軌道を持ち触媒作用のある鉄、コバルト、銅、亜鉛などの遷移金属類は生物が必要
とするミネラル元素ですね。(通常タンパク質などで立体的に保持されエンザイムとよばれます。)

山下さんの宅配便02/16で同感することがありました。
「草を生やさず、きっちり管理されていた田んぼより」、「休耕田で荒れていた田ん
ぼ・・・」が「・・・一番出来が良い。」ということは私もその通りだと思います。
私の場合は、水を入れず草ぼうぼうにすると、一番の強敵コナギが減り、とても作り
やすくなることは経験から知っています。私としては米が作り難くなったら1年間草
を生やし放題にしたいのですが、残念ながら近所から非難ごうごうとなるので出来ないのですね。
私なら、「無肥料で米が取れるか?」と問われると、米が僅かしか取れなくても何の
痛痒も感じない人なら出来ると答えたいですね。ヒノヒカリのような品種は、田んぼ
を1年間休ませることでもしない限り、無肥料はちょっと無理そうに思えます。
知人の中国人の甥の結婚式に招待されているので、明日から8日間上海に行きます。
帰ってきたら、注文しておいた鶏糞12トンを田んぼに撒きます。私は無施肥の稲作りは出来ないですね。
古くからの稲作は1000年以上も続いた永続型農業と言えると思います。化学肥料
を使う慣行農法では経済成長期以来数十年で地力を消耗してしまい、もう限界が見え
てきたことが明らか。
無施肥稲作は、地力を付け、これからも1000年続く永続型、循環型の稲作ですか?

林 正弘
岡山市

2/18 岡山の赤木さんから「ご苦労様でした」
赤木@菜の花です。
 
 先般のお米の勉強会ミーティングin建部にご参加の皆様、
お疲れ様でした。
いち農家の私の話をお聞きいただいてありがとうございました。
あくまで私の田んぼでのお話をさせていただきました。
 
 後半の懇親会では、遅くになってからジャンボタニシの話が出ておりました。
深夜でもあるし翌日の予定もありましたので、その輪の中に入ることはご遠慮いたしました。
夢うつつに耳に届いた程度で、話の内容はまったく把握しておりません。
もし、私の田んぼにジャンボタニシがいることで抑草できているとお考えでしたら、
この場をお借りして、私としての考えを申し上げておきます。
 
 確かにジャンボタニシは抑草の助けをしてくれることは周知の通りです。
同時に稲に甚大な被害をもたらすことも知られています。
最近はジャンタニが全滅する良い農薬があるらしくて、時折見かけることがあります。
ジャンタニに限らず、ありとあらゆる動物が死に絶えている光景は、慣行農家にとっては
この上なき喜びのようです。
 
 そのジャンタニ、私が40歳の頃には田にも用水路にも繁殖しておりました。
菜の花農法に初めて取り組んだのが54歳のときでした。
菜の花を咲かせた田んぼだけ抑草に成功しました。それ以外の田ではさんざんな目に遭っておりました。
当然、ジャンタニの赤い卵塊は石垣、用水の側壁、稲にも付着しておりました。
しかし、コナギの勢いはジャンタニを寄せ付けるものではなかったのです。
次第に緑肥面積を拡大して、楽な有機稲作へと進んでゆきました。
 
 話し変わって、ジャンタニの棲息しない地域の農家が菜の花稲作にチャレンジして、
成功したりそれなりに成果を上げております。
それなりとは、田の高低があったり不慣れのためにポイントを外したりするために起こるトラブルです。
高等学校の農業科でも何年か取り組んでいます。ここでも良い成績を出しております。
 
 すなわちジャンタニが生息しない地域でも、菜の花農法に成功できるということです。
私はお話の中では、あえてジャンタニのことには触れません。混乱を招くからです。
私の話とジャンタニとを結びつけると、穿った見方で私の緑肥稲作を捉えてしまいます。
純粋に緑肥稲作を評価していただきたいから、あえてジャンタニには触れないのです。
ちょっと付け足しのお話をさせていただきました。
 
 
 千葉の高柳さんからお便りが届いていました。
もう4日もすると木村さんと私は極少人数の席でお会いすることになります。
どこまで自己主張するべきか迷っています。
内心では無施肥の世界に興味をそそられています。
理論的にもまんざら間違っているとは思っていません。
 
 しかし一時期とはいえ3俵の収量になったのでは、お客さんに対応できないし、
私の生活もままならなくなりますね。抱える借金どうしよう・・・となるでしょう。
ま、そんな生活できるできないの話しではなく、考え方そのものに違和感を感じています。
 
 りんごの喜ぶ土地とは、手を加えていない自然の山の状態であるとおっしゃっています。
土の上には落ち葉が重なって、豊かに微生物が働き柔らかく、暑くもなく寒くもない環境に
根は伸びています。それと同じ状態をりんご園に作り出したのです。
ここで思うのですが、山の木にとって落ち葉とは何でしょうか?
私は木々の排泄物と考えます。
自分の排泄物を何年か後に吸収していると考えてはいけないでしょうか。
その上、雨や黄砂から窒素やミネラルが補給されています。
最近の大気には窒素酸化物が含まれています。雨に溶けて相当量の窒素が補給されていることも事実です。
 
 私が牛肉を食べたとします。
食肉処理されるまでの間、その牛は大量のクソを排出しています。
ではそのクソはどうすればいいのでしょうか?海に流したり山の谷に捨てますか?
鶏だってしかりです。
きれいなところだけ見て、汚いものは要らないでは、循環という考え方ができません。
私たちも毎日便を生産しています。本来なら醗酵させて田や畑に戻すべきです。
排泄物を循環さす論理が説けなくて、何の無施肥論でしょうか。私には空しい理論に思えます。
全てを循環させる思想からは、木村さんの思想が見えてこないのです。
有機肥料もアイガモも不自然だとおっしゃるなら、
今朝食べた卵を生んだ鶏の糞をどう処理したらいいのか話してくださいと尋ねたい。
どこかの畑に持って行けばいいでは話は通りません。
 
 
 こんな自己主張の強い男が、7・8人の席で木村さんにどう対応すればいいのか悩んでいます。
私が十分納得して、感銘を受けるお話が出たときには、私も木村農法の信奉者になるかも知れませんよ。
 
あぁぁぁ〜〜 また書いてしまった・・・・
こんなこと書くと必ず反論が出るものだ。その返事を書くのに手間が要ります。そこでお願い。
私への質問ではなく、反論は自分の意見としてお話し下さい。
 
 自然を愛し環境を考える百姓    赤木 歳通
 
2/17 千葉の高柳さんから「Reお米の勉強会でのこと」
山下・皆さま
 ずっとロム状態の高柳@おかげさま農場・高柳功@千葉です。
ご無沙汰しています。
いつも拝見するだけで発信しないで申し訳なく思います。でも皆さんの
厭きない挑戦に敬服するばかりです。励まされております。
りんごのおじさん木村さんのことが出てきましたので少しばかり報告と近況を書きます。
 
 先月30日にりんごのおじさん木村秋則さんの講演会をしました。
県北の有機農業団体が実行委員会をつくって口コミで集めたのですが
参加者は500名を超え盛況でした。木村さんの稲作りの紹介で皆さんも挑戦している
チエーン除草が紹介されていました。ですが、自然農法なので、一切の肥料農薬を使
わないで自然の力を活用することが大事という内容でした。
 講演会の後の当農場のメンバーは、「中々ああはできねえな!」というのが大半でした。
自然農法でやると3年後には2.3俵になってしまうがそれからだんだんと地力がついてきて
5年後6年後には7.8票は取れるようになる。というのですが、この除草剤を使わない稲
作りの皆さんの中で自然農法やっている方がおられるのでしょうか。
 県の中でも自然農法でお米作りをしている有機農研の仲間がいます。彼に言わせれば
肥料という概念を持たないのです。という。
山下さん始め(私もそうですが)育苗に、栽培にどれ位肥料を入れたらいいのか、ということを
悩むのですが、どう受け止めたらいいのか分からないまま消化できないでいます。
 肥料もやれば、アイガモもやっていますが、木村さんは不自然だという。
皆さんのご意見も聞きたいです。

2/17 お米の勉強会の村山さんから「感想と写真のお願い」
岡山行きご参加の皆様、村山です。2日間ご参加下さりありが
とうございました。きっと帰り道のどこかで渋滞だったことで
しょう。お疲れはとれましたでしょうか?さて、解散の時にも
お願いしましたが、乾燥や疑問をこのメールに添付でお送り下
さいますようお願い致します。皆様の生の声を会報に載せさせ
ていただきましたら、参加できなかった方々もきっと興味深く
見て下さることでしょう。そして、写真がありましたらお送り
下さいませんか、お願い致します。それぞれの先生の写真や皆
さんが集まって話を聞かれたり、畑を見学されている写真を送
って下さると助かります。村山は、とても写真を取っている余
裕がなく、殆ど取れていませんし、なぜか先生方の写真はピン
ボケばかりなのです。林さんの写真や香西さんの写真等があり
ません。よろしくお願い致します。

2/16 やまちゃんから「お米の勉強会でのこと」
久しぶりにお米の勉強会の泊まりがけの集まりに参加して、おもしろかったです。
岡山市御津の林さん、山崎さん、そして倉敷の山崎さん、
総社の香西さん、菜の花の赤木さん、ありがとう。お疲れでした。
いろんな出会いがあって、いっぱいおもしろかったのだけど、
その中のひとつ、「無施肥・無農薬」の畑さんとの話を、備忘録的に書いてみます。
 
懇親会が終わって、だいぶ遅れて2階ののんべえの集まっている部屋に行くと、
たまたま座った隣の人に「山下さん」と声をかけられました。
それが畑さんで、畑さんの田んぼのことや人となりは本岡さんから聞いていたし、
懇親会の畑さんの30秒スピーチが、僕にとってはすごく好印象だったので、
ぼくは親近感のあまり、すぐぶしつけな質問をしてしまいました。
 
「秀明会のKさんは、僕の隣村でイネを作っていて、Kさんのことを時々聞いているのですが、
一昨年に秋にワラは全量取り出した方がいいと、コンバインにワラ結束機を取り付けたそうです。
だけど豆の収穫やら、なんやかやで忙しく、雨に当ててくみさせてしまい、
そのワラの処理に困っているという話を聞いたのです。
ワラを全量持ち出すというのは、田んぼやイネのためにいいことのように僕には思えないのですが、、、、」
 
「あれは、岡田茂吉が悪いんです(笑い)。
岡田茂吉は、いろんな場面でいろんな人の質問に答えるかたちでことばを残しているのですが、
その中で、ワラを入れなくてもいいという状態になることが望ましい、と言うことばを残しています。」
そんなやりとりから、畑さんとの対話は始まりました。
 
おもに畑さんの話をカッコに入れながら、ご紹介させてください。
(山下の話は(山)とします)
僕の記憶に頼っての再現ですので、畑さんのことばそのものではありません。
 
「いろんなやり方をためしているのです。
毎年ワラを取り出す田んぼ、ワラを取り出さずに、田んぼに返す方法など。
その中で、K君にワラを取り出してやってみようと言ったのは私ですが、
私の言い方がよくなかったのもかもしれません」
 
(山)「コンバインになって毎年ワラが田んぼに返ることによって、
田んぼの地力が維持されていると僕は思っているのですが、、、
ワラを取り出した田んぼのイネの出来はどうですか?」
 
「それがいいんですよ。ワラを戻すより、イネが作りやすい。」
 
(山)「なるほど、たしかに田んぼはワラがない方が田植えもしやすいし、、、
1年2年はそうでしょうが、もっとたつとどうでしょう」
 
「それが、数年たっても出来が悪くなると言うことはありません。
でも、ワラを毎年取り上げ続けると、地力が落ちていくんではということは、
やはり気になることでして、いろんな方法を試行錯誤しているところです。」
 
「ところで、山下さん、私達が借りる田んぼは、長年休耕田で草ぼうぼうの田んぼ、
草を生やさないようにトラクターをかけて管理休耕していた田んぼ、
去年まで化学肥料、農薬を使いながらきっちりイネつくりをしていた田んぼ、
などいろいろな田んぼがあるのですが、
どの田んぼが収量が上がると思われますか?」
 
(山)「休耕田で荒れていた田んぼかな?」
 
「そうなんです。
反対に作りづらくて苦労するのが、慣行農法できっちり作っていた田んぼなんです。
田んぼの履歴を考えながらイネ作りをしていくと、その大事さを思っています」
 
「私達の仲間にも、農薬を使わず肥料を入れなければ無肥料無施肥になると、
単純に考えて、作ってしまわれる方もあります。
すると、田んぼの中に鋤き込まれた生ワラが、腐熟していく時にチッソを奪いますので、
葉が黄色くなって背丈も貧弱なみすぼらしいイネしかできません。
 
ワラの扱いがとても大事なことだと思い、いろいろ試行錯誤をしているところなんです。
熊本の後藤清人さんにヒントを得ているのですが、
春さきまで不耕起の状態にしておいて、4月に最初の耕起をするのですが、
表層2〜3センチを引っ掻く程度に浅く耕起しています。
代かきも、ロータリーで2回、極々浅く、
ばしゃばしゃと水をかき混ぜているだけじゃないかと思われるくらい、浅く代かきします。
すると、イメージ的にはワラは土中に入らずに田んぼの表面にマルチのようにおかれた状態になります。
そこにポット苗を田植えすると、苗はワラの下の泥の上に置かれることになり、
根を張る時に直接土の中に根を張る状態が出来ないかと考えやっています。
それが出来ると、イネの根はワラとチッソを競争して取り合うということをしなくてすみます。」
 
(山下の感想)「なるほど、ワラは泥の表層にあって、マルチ状態でいると言うことなんですね。おもしろいなあ。」
 
(それに関連して、青森の奇跡のリンゴの木村さんとの出会いの話を、
またその前に聞いた赤木さんの菜の花の代かきなどにもヒントを得られたようでした。
代かきの時の水の深さをどれくらいにするのか、聞いたけど忘れました。
トラクターのスピードやPTOの回転速度も聞いたけど忘れました。
代かきは、ぼくが2〜3回の代かきの難しさについて言うと、
畑さんはそれに共感してくれて、いろいろ話が弾みました。)
 
品種は、中生の農林22号が中心で、晩生のハツシモや朝日など。
農林22号は、出穂が日本晴れ並で、6月に田植えして8月20日頃の出穂になるのかな?
コシヒカリの親筋の品種で、草丈が高く、肥料分をあまり喰わない品種、
コシヒカリなどの早生品種では、出穂まで短く、とても忙しくて難しいそうです。
 
翌日駐車場であった時に、「そうやそうや、苗作りについて聞いておかなくっちゃ」と立ち話。
「床土は田んぼの土で、出来るだけ肥えているところから表面を剥ぐように取ってきて使います。
覆土は、近所の建材店から赤い山土を買ってきて、使います。
これは、雑草を出来るだけ苗箱で出したくないためです。。
苗の背丈が短くて困るようなことはありません。
ただ、ポットの苗箱の中で根が巻かずに、根鉢の形成が悪くて、
田植えの時に押しだし棒がうまく機能せず、苗箱から出ていかないことがあります。
苗箱の床土に肥料分が少ないため、根が置き床に伸びてしまうためです。
無施肥の苗作りの泣き所です」
 
以上、おぼろげな記憶から書いてみました。
僕は「腹が減っては戦が出来ぬ」タイプの人間ですので、無施肥のイネ作りをすることはまずないと思います。
だけど、畑さんの話はとってもおもしろく、いろいろヒントをもらいました。
その前に聞いた西村先生の「無施肥でもイネは出来る」という講演とも絡んでおもしろかったです。
普通田んぼは140トンから160トンと水を入れると言います。
水深にして140センチから160センチの灌水に相当します。
山をくぐってきた田んぼの水からの肥料分やミネラルの補給は、すごいものがあるのでしょう。
西村先生の指摘された、雷の時の空中チッソ固定佐用については、
どの程度のものか、聞きそびれました。ネットで調べてみたら、研究はまだこれからのようです。

 
2/14 島根の堀野さんから「日本農業新聞の記事」
日本農業新聞に次のような記事をみつけました。

エコ対応を強化 「技術会議」は廃止/農水省、10月に新部署
掲載日:2010/2/09

 農水省は2010年10月1日付で環境問題への対応を強化するため、
大臣官房に「技術・環境政策部」(仮称)を新設する。地球温暖化ガスの
削減に向けた政策と技術開発を一体的に進めることで、鳩山政権の
主要課題である環境問題に積極的に貢献し、農林水産分野の存在感を
高める狙いがある。農水省設置法の改正案を9日にも国会に提出し、
正式決定を目指す。

この件は2〜3年前から検討されていたようです。
全国の農業試験場の総合本社ともいえる「技術会議」を(廃止して)
大臣官房の政策部へ編入する案です。

鳩山イニシアチブなどの環境政策に対応するため、
バイオマス、環境化学物質、エコ農業技術の3本立てくらい?に
再編し統合されることになったのではないかと想われます。

除草剤を使わない稲作りをはじめ、行政・政策サイドでも
いろいろな面で新しい環境農業への動きが始まるかもしれません。
 島根県飯南町 堀之内農園 堀野俊郎

2/10 出雲の堀野さんから「つくしがもの写真拝見しました」
吉村農園様、みな様 こんにちわ
つくしがものお写真を拝見させていただきました。
野生にはめずらしく、口紅をさしたようなあで姿が鮮やかですねえ。
どうやら吉村農園さんちのふゆみず田んぼがお気に入りの様子でなによりです。

北帰行?にはまだ間があるかとおもいますが、ここで体力を養い、
来年はもっと大勢で訪れてくれることをねがっています。

ところかわって当園は、出雲神話の里の条約湿地から数十km離れた山里に
あります。静か、のどかは良いとして、冬の田んぼにカモ・ハクチョウはおろか
人間さえめったにみかけません。

当園の田んぼを訪れるものといえば、やがて夏に飛来する数羽のシラサギくらい
のものです。 ・・・にもかかわらず、
その数少ないシラサギ家族を見かけると、
夏でも鉄砲を持ち出したがる狩人たちのいる土地柄には驚きます。

しかしそれというのも雪の下が長い生活ゆえ、稼ぎ頭である稲作に必死な山里の
偽らざる心なのかなあ・・と、仲良しつくしがもの写真をながめつつ想う日々です。
  島根県飯南町 堀之内農園 堀野俊郎

2/8 福井の吉村さんから「先日のつくしがも」
先日のつくしがもですが、知り合いに方が写真を撮ってくれましたので添付します。

いいカメラが欲しいなー。ボクのデジカメで撮ろうとしても逃げちゃうだろ
うしそっとしておこうと思うんだ!珍しい鳥や動物をそっとしておくことのマナー
を立て看板にしょうか?でもそんなことをするとかえってん目立たせることにな
る。そうすると野鳥達に迷惑だろうし。野鳥保護はとにかく難しいんだ。
よしむら農園 吉村義彦・春子

2/4 やまちゃんから「本の紹介」
うちの直売所によく来てくれて、野菜をごっそり買ってくれる男性がいます。
ある日、姫路市水族館の市川さんの奥さんがお米を買いに来てくれて立ち話をしていたら、
そのあと男性が「あの方はどなたですか」と聞きます。
「?」
「いや、ぼくタガメが大好きでして、子どもの頃うちの近所にいっぱい居たんですよ」
「市川さんと言って、水族館の館長の奥さんです。
最近市川さんが書いたタガメの本があるから貸してあげましょうか?」
 
数日たって、
「おもしろかったです。自分でもこの本を買いたくなりました」
というので、さっそく著者割りの値段でその本を売りつけました。
いろいろ話していてわかったのが、うちの直売所の近所の方ではなく、
仕事の通り道に寄って野菜を買ってくれていたようです。
(あの人は、もしかして専業主夫かしら、などと思ったこともありました。
それくらいの量の野菜を買っていってくれていたのです。)
 
住まいはなんと、市川さんのマンションの北側の家、
そのマンションが建ったせいで、庭の柿の木がならなくなったそうです(笑い)
今は、ほとんど田んぼがない住宅街になっています。
 
男性に貸してあげたのが「田んぼの生きものたち タガメ」という写真集。
http://shop.ruralnet.or.jp/b_no=01_4540082313/
ぼくもおもしろくて一気に読みました。
写真がすごい。
それと野球少年だったぼくは、昆虫に関心なくここまで来たのですが、
タガメの仲間(水生カメムシ類)の話がとてもおもしろかった。
(そういえば年賀状に「昆虫関係者には評判がいいのですが、、」と書いてあったな)
田んぼとタガメの関係のくだりは、ため息つきながら読んでいました。
 
おすすめです。

2/4 吉村さんから「ふゆ水田んぼと白鳥」
みなさんこんばんは。
ラムサール条約湿地の話題が出たので少しお邪魔いたします。
17年に条約に登録されてなかなか活動の盛り上がりがないのですが、わたくしも
”ふゆ水田んぼ”で頑張ってます。

昨年まで20数羽来ていた白鳥が今年は来てくれないかと心配してましたが昨日2
羽来てくれました。

なぜ今年はと考えておりましたが、昨年まで飛来していた場所が(田んぼ)が麦
の集団転作で乾田になってしまったことが大きな原因です。それとその近くにふ
ゆ水田んぼがあるのですが、えさになる稲の2番穂が少ない。理由は今年の早生
の不作が原因していたのかもしれません。

それと当町に毎年1羽が飛来していたオオワシも確認できていません。

地球温暖化が影響しているのかまたわたくしたちのふゆ水田んぼの取り組みが弱
いのか野鳥たちに聞いてみないと分かりませんね。

ところが先日福井県内では飛来が珍しい”つくしがも”が来てくれてました。

何かが地球に起こっている、わたくしたち農家が除草剤や化学肥料を使わない地
道な活動のほかに声を大きくして環境を考える行動を起こさなければならないの
でないかと冬場の机に向かい考えています。
地球温暖化防止に一番協力している我々の声を届けたいですね。(cop10)に向け
て!

よしむら農園 吉村義彦・春子

2/4 茨城のすずき産地から「ロケット発射台」
赤城さんと山ちゃんの交信に、
おもいっきり横レスです。
 
スズメ追いのロケット発射台。
こんなのを作ってみました。
http://blog.goo.ne.jp/suzuki-31/e/81913a592adebb84e55665531d6bc222
http://blog.goo.ne.jp/suzuki-31/e/8af61760a6c5f5eb04bb9ff754e155ac
ちなみに、スズメがいるところをねらうよりも、
逃げようとする方向に打つのが効果的だと教わりました。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
すずき産地http://www.suzuki31.com/
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

2/3 やまちゃんから「Re赤木さんの苗代の基肥」
先日の赤木さんの「鶏糞の実効チッソ量」を読みながら、その時はふむなるほどと思ったのですが、
しかしどうも腑に落ちないなあという気分が残り、それがやっとわかりましたので、書いてみます。
 
ここに1ヶ1合の大きなおにぎりが3ヶあります。
これをお昼に一度に食べようとしたら、お腹がパンパンに張って、きっと食べきれないでしょう。
(龍馬くらいの昔の人間なら喰ったかもしれませんが、、)
でも、3ヶを朝昼晩に分けて1ヶずつ食べたら、美味しく食べることが出来ますね。
赤木さんの言われる硫安は今はやりのサプリメントみたいなもので、
消化がいいので一気におにぎり3ヶ分くらいは食べることが出来て、消化も出来るのでしょう。
だけど、過ぎたるは及ばざるがごとしで、それを越すとイネもバランスを崩して乱れてしまうのではないでしょうか。
それに対して、鶏糞の方は、おにぎり3ヶ分を一度にえさとして与えるのだけど、
イネの方は朝昼晩に分けて食べるのではないでしょうか?
 
(「硫安15キロと鶏糞300キロ」の収量が同じなんだ」と言われると、なぜだか、わかりませんが、、)
 
と、ここまで書いてきたけど、
赤木さんのメールを読み直すと、赤木さんの趣旨とはちょっとずれる感じですね。
「鶏糞も300キロを超すと、イネが乱れる」という意味のようです。
硫安を一発肥としてではなく、数回にに分けて施肥するとしたら、どれくらいが限度量になるのでしょうかね。
要領を得ないままですが、このまま送信します。
 
2/3 お米の勉強会の村山さんから
      「Reラムサール条約湿地(宍道湖・中海)と除 草剤を使わない稲作り編」
 皆様 島根の堀野様   お米の勉強会の村山です
 松江と聞いて、思わず返信ボタンを押してしまいました。
 松江ってしっとりして、文化が残るいい街ですね。宍道湖を
出雲大社に向かいながら、生まれて初めて、不意に、ここに住
みたい、と思いました。不思議な感覚でした。
 やはり松江や出雲は神の国なのでしょうか。今でも不思議な
感覚を思い出しています。そして、住みたいと思っています。
 
 そのあこがれの地で、除草剤を使わない、冬季湛水、などの
農業が広がり始めたのですね。神様の地にふさわしいですね。
 何しろ、島根のお米は美味しいですものね。もっとアピール
していいですね。

 もうひとつ、堀野さんの思いに同感です。JA兵庫も、ある日
目覚めたら、有機農業だの、環境循環型だのと言っていて、心
底驚いたことがあります。農協のもっと大きな組織や有名な方
もそうおっしゃっていますね。
 そんなことを聞くたびに、いつも思うのです。
 「これまで農薬を散々使わせて申し訳ありませんでした」と
謝ってから、有機だの何だのと言ってくれ!って。
 そして、有機だの言いだしたくせに、農家から教わって、有
機農業技術の勉強をしようとしませんよね。
皆さんもそうお思いになりませんか?
 
 突然門外者が変なメールをしてごめんなさい。

2/1 島根の堀野さんから「ラムサール条約湿地(宍道湖・中海)と除草剤を使わない稲作り編」
2005年、島根〜鳥取に広がる宍道湖・中海(しんじこ・なかうみ)約1万7千haが
ラムサール条約湿地に登録されました。登録には市民運動の力が大きかった
ようですが、この動きは出雲神話の里の稲作にも波及しつつあるようです。

そこで1月23日、松江市で開催されたJA島根の担い手農家交流イベント
(アグリミーテイング)に参加してきました。会場には、
「田んぼの生きものを大切にしよう」、
「肥料・農薬を減らそう」、「除草剤を使わない米づくりを進めよう」、
「チェーン除草器具や機械除草用の作業機はこれこれ・・」
などなど、思いもかけないたくさんの出展がありました。
田んぼの生きもの調査法や、生きたフナ・ドジョウの展示も見かけました。

また隣接ホールでは環境農業シンポジウムがありました。ここでは副知事、
JA中央会会長ら、地元のお歴々が出席して「平成21年度しまね環境農業大賞」の
授賞式があり、続いて有機農業振興に関連するいくつかの講演もありました。
県庁やJAがあまりの変わりようにアングリ愕然・・・、いまだにヨクワカラン??
ともあれ、出雲神話の里に迷い込んだ浦島太郎の気分でした。

なお、前年の平成20年度の「しまね環境農業大賞」には、島根県安来市宇賀庄
(うかしょう)の除草剤を使わない(及び少なくする)稲作が選ばれたそうです。
機械除草、冬季湛水等を組み合わせる方法で、冬場には1000羽ものハクチョウたちが
舞い降りるそうです。現在、JAS有機認証にむけ準備中とのことです。
山陰側の平野部でも、新たな歩みが始まっていることを実感しました。
  島根県飯南町 堀之内農園 堀野俊郎

HOMEに戻る